前回の「旧古賀銀行」に引き続き、7館ある「佐賀市歴史民俗館」の内、「旧古賀家」「旧牛島家」を紹介します。
「旧古賀家」は、旧古賀銀行の東隣にあります。
建物名からわかるとおり、旧古賀銀行の頭取の住宅だった建物です。明治期の上流階級の住宅遺構として、貴重なものなのだとか。
入母屋造の屋根を備えており、建物は武家屋敷の様式を踏襲しているのだそう。
旧古賀銀行同様、受付などはありません。ただし、一部の部屋は有料で貸し出しされていますので、その場合は入ることができないようです。
今年(2026年)2月中旬から3月中旬に行われていた「第26回佐賀城下ひなまつり」では、寄贈されたひな人形約250体が並べられていた部屋もあったそう。
旧古賀家の中でもっとも目をひくのは、なんといってもこちらの広い大広間です。なんと52畳もの広さがあるのだとか。
この広さとつくりは、本家のお座敷を思い起こさせてくれて、何とも懐かしい気持ちになりました(ここまで広くはありませんが)。
障子で仕切られた縁側からは、前庭を臨むことができます。
こちらの前庭には、玄関の手前で右手へと進むと直接入ることができるようになっていました。
大広間の北側の押し入れには、鮮やかな猿の絵が描かれた板戸がはめられていました。
この他にも、欄間や襖絵なども見ごたえがあるので、訪れた際はぜひ隅々まで見学することをお勧めします。
大広間北側にある部屋の縁側からは、中庭を見ることができます。
写真ではわかりにくいですが、一部のガラスにはゆがみがあるものが使用されていました。
ガラス越しに少し波打って見える景色は、不思議な風情があります。こういう場所で、ゆっくりした時間を過ごしてみたいものです。
1階の部屋だけを鑑賞して帰ろうとしたところ、たまたまいらっしゃった方から、お手洗いの先にある階段から2階へ上がれることを教えていただきました。感謝!
2階へと行く途中、お手洗い近くの庭をふと見ると、何やら地下通路と書かれた札が立てられていました。何に使われていたのでしょう。
2階にも、整然とした和室がしつらえられています。
何気なく見ていたところ、奥の和額の書には「勝海舟」の名がありました。
2階の襖絵もなかなか趣があります。
こちらは、旧古賀家から少し東にある「旧牛島家」です。旧古賀家と同じく、入口の前に「佐賀市歴史民俗館」の表示があるのでわかりやすいと思います。
旧牛島家も特に受付などはなく、自由に見学することができました。
旧牛島家は、江戸時代に下今宿の咾役(おとなやく)を務めた足軽 高楊伊助が問屋業を営んでいた建物です。昭和に入り、牛島家の所有となったのだとか。
1993年に行われた県道の拡幅のため、現地では保存できなくなり、現在の柳町に移転復元したのだそう。
佐賀市内では、もっとも古い町屋様式の建物です。
階段をのぼって2階へとあがると、機織機が置かれていました。
なお、2階へと続く階段は、古くなっているため注意するように、との案内がありました。
さらに、手すりなどなく、かなり急なつくりです。のぼる時は平気でしたが、おりる時がかなり怖かったです。
座敷の横にはかなり広い土間がありますが、これでも建築当初よりは狭くなっているとのこと。
現在の南側2間の座敷(おそらく写真右側の部分)が本来は土間だったそうで、元は主屋の約6割が土間というつくりだったのだとか。
入口(北)から土間を奥側(南)へと進むと、小さな庭と蔵がありました。なかなかの風情があります。
昔の建物をじっくりと隅々まで堪能できる「旧古賀家」「旧牛島家」、またひなまつりの時期に訪れたいと思います。
なお、佐賀市歴史民俗館のうち、今回紹介しなかった「旧福田家」には佐賀錦実演の見学や作品の購入、手織り体験ができるそう。「旧森永家」「旧久富家」には工房やショップ、喫茶店などが営業されているそうです。
基本データ 名称:佐賀市歴史民俗館 住所: (旧古賀銀行)佐賀県佐賀市柳町2-9 (旧古賀家)佐賀県佐賀市柳町3−15 (旧牛島家)佐賀県佐賀市柳町4−4−9 営業時間:午前9時~午後5時 ※最終入館午後4時半 入館料:無料 ※ひなまつり期間中は有料となる館有 休館日:月曜日 ※祝日の場合は火曜日休館 祝日の翌日 ※土日の場合は開館 12月29日~1月3日 ※年によって変更有 特別整理期間 電話:0952-22-6849 |

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