和歌山県日高川市にある「天台宗 天音山 道明寺」。
今回は、一昨年(2024年)の秋に開催されていた「秋の特別展示」で、本堂が無料公開されていた時の様子を紹介します。
「本堂」は参道の石段をあがり、「仁王門」をくぐった正面にあります。
階段の上までは靴のままで大丈夫、本堂に入る前に靴を脱ぐようにと表示がありました。
本堂は飛鳥時代に創建され、南北朝時代に立て替えた後、昭和から平成にかけて、解体修理が行われたそうです。
本堂内でお供えする線香は、少し珍しいタイプのものでした。
火をつける前に線香には、上の方に横線が入っています。そこに火をつけると、次第に「南無観世音菩薩」の文字が現れるものです。
本堂北側の扉の中には、「千手観音立像」が祀られています。33年に一度、春33日間だけ御開帳される秘仏です。
なお、国宝の本尊「千手観音菩薩」脇侍「日光菩薩」「月光菩薩」は、宝仏殿で拝観することができます。
道成寺は、創建以来「物語の寺」「絵巻の寺」「古典芸能の寺」としても知られています。
今回、いくつかの絵巻を鑑賞できました。
こちらは、「観音経絵巻(写本)」です。
観音経を絵巻化したもので、水害や盗賊の被害から救われる様子などが描かれています。
原本は、ニューヨークのメトロポリタン美術館に収蔵されているそう。
「地蔵和讃絵巻」は、三途の川にとどまる子供をお地蔵さまが救ってくださるという教えをまとめた空也上人の「地蔵和讃」に、忠実に挿絵をつけた絵巻です。
「来迎和讃絵巻」は、地蔵和讃絵巻と一対で作成されたものです。
素直におすがりすれば阿弥陀さまはずっとお待ちくださっているという教えをまとめた、恵心僧都源信「来迎和讃」という歌が絵巻となっています。
「道成寺縁起(写本)」です。
「安珍清姫伝説」は、平安時代に物語として記され、室町時代に絵巻化されたそう。日本でもっとも有名な絵巻のひとつです。
こちらは、大蛇と成った清姫が釣鐘の中に逃げた安珍を焼く場面が描かれています。
こちらの場面では、僧が嘆いている様子が描かれています。右端が安珍でしょうか。
道成寺では、毎日「絵とき説法」が行われています(拝観料大人700円)。希望する場合は、「縁起堂」入口での申し込みが必要です。
本堂の天井付近には、さまざまな人が演じた清姫の写真が展示されていました。
現在、「道成寺説話」は「道成寺物」と言われるいちジャンルを形成しているのだとか。
歌舞伎、文楽、日本舞踏、バレエなど、多岐にわたる題材となっているそうです。
ここから先は、仁王門から反時計回りに紹介します。
「仁王門」は、江戸時代に建立された建物です。平成5年に、塗り替えが行われたそう。
仁王門の右手にあるこちらは、「十王堂(えんま堂)」。「閻魔の廰」という額が掲げられています。
中は、小さな格子窓からのぞきこむことができるようになっていました。
こちらは、安珍と釣鐘を埋めたと伝えられている「安珍塚」です。まさかこの場所にあるとは。
本堂の奥にある「念仏堂」、毎日「永代常念仏」という法要が行われている場所です。
こちらには、念仏堂の御本尊として、「五劫思惟阿弥陀如来」が祀られています。
本堂に向かって左奥には、「護摩堂」「鎮守三社」が並んでいました。
鎮守三社は、左から「住吉様」「弁天様」「天満様」が祀られています。
他にも宝仏殿、縁起堂が立ち並ぶ、「天台宗 天音山 道明寺」。
次回訪れる時は、ぜひ「絵まき説法」を受けてみたいものです。
基本データ 名称:天台宗 天音山 道成寺 住所:和歌山県日高郡日高川町鐘巻1738 拝観時間:午前9時~午後5時 ※絵とき説法は午後4時まで 入山料:無料 拝観料:大人(中学生以上)700円 小学生300円 幼児無料(お静かに願います) 電話:0738-23-3806 |

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