かのや光楽苑の食事処は2カ所、「ゆの花」と「ききょう」。
どちらもテーブル椅子席のダイニングで、板張りで半個室対応しているのが「ゆの花」、今回利用した畳敷きのテーブル席が「ききょう」です。
飲み物リストは通常のビールや梅酒、チューハイ、焼酎など。これとは別に、
お宿おすすめの加賀地酒もありました。
今回は何はともあれビールと、それから飲み比べ試飲セットを注文。
最初のセッティングはこういった感じでした。
先の細い塗り箸と、九谷焼(?)の箸置きがなんとも上品で、老舗旅館の料理をいただいているという実感がします。
先付けに、海老とバイ貝のうま煮。
どうでもいいことですが、海老は足を掴んでそのまま逆側にむしり、頭と身を剥がして食べる派です。
ツブ貝とワカメの甘酢和えともずく。このあたりは酢の物代わりということでしょう。
奥にあった、小型のココット皿のような器に入った料理は何かと思ったのですが、ネギを豚肉で巻いたものやナスをグリルしたものにチーズをかけた一品でした。
ただ冷えた状態で出てきたのが少し残念。チーズなら熱々とまではいかなくても、温かい状態の方が美味しかったと思います。
お造りはマグロ、ブリ、南蛮海老の三点盛りでした。
ここで注文していたお酒が到着、改めて乾杯の上いただきます。
私はスーパードライ、家人は飲み比べ試飲セットを注文しました。
飲み比べの内容は、「福正宗 黒帯」、「手取川」、「常きげん」の3種。好みは色々あると思いますが、味見したところ加熱処理のない手取川が一番口に合うように感じました。
卓上鍋は寄せ鍋。タラ、海老、ホタテの他野菜がたっぷり。
箸休めの山菜蕎麦、かと思いきや蕎麦は白くそば殻と思われる黒いつぶつぶが点在しています。
そこらのスーパーにある既製品ではなく、おそらく越前蕎麦の蕎麦を使っているのでは? と思いました。
次に運ばれてきたのは、大きめの朱椀と陶器の容器。
陶器の方は見ただけで分かりますが、朱塗りの椀の方は・・・
陶器の方はやっぱり茶碗蒸し。オーソドックスな具材と味でもちろん美味しかったです。
そして朱塗りの椀の中身は、加賀の伝統料理「治部煮」。
鶏肉を始めて椎茸、人参、冬瓜、金沢特産のすだれ麩などが入っており、汁にはとろみがあります。
筑前煮やがめ煮と似たような料理ですが、それよりも甘さは控えめで出汁の味が強く、より上品な料理という印象でした。
(上にのっているワサビは具材との相性を試したかったので、お造りから拝借したものです)
鍋も仕上がりました。
こちらも上品な味ですが、汁も含めていただけばお酒にも良く合います。
食事はご飯と吸い物、香の物。
天井の照明を反射する塗り物の椀が綺麗です。
吸い物は魚の真丈とワカメ、吸い口に三つ葉でした。
最後の甘味は、プリンの上にチーズケーキ。ほどよいボリュームで、食事のシメには最適でした。
次回は、かのや光楽苑さんの朝食を紹介します。
基本データ 名称:かのや光楽苑 住所:石川県加賀市片山津温泉乙64-1 電話:0761-74-0611 |
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