今回は宿自慢の温泉を紹介します。
浴室は男性大浴場「蓬莱の湯」、女性大浴場「白鷺の湯」。
2023年からは源泉掛け流しの貸し切り風呂が登場しました。
旅館の室数は50~60くらいですが、その割に脱衣場も大浴場も広々としていました。
アメニティは標準的なものが揃っており、不足は感じません。
冷水器や、今は珍しい差し込み型の使い捨てカミソリもありました。
温泉に入浴する際の注意点として、温泉水では石けんを使えないということがあります。
片山津温泉の泉質はナトリウム・カルシウム-塩化物泉で、このカルシウム分が石けんと結びつき泡立たなくなるためです。
なので画像の説明にある通り、石けんなどはカランのお湯で使うことが必要です。
片山津温泉の発見は300年以上前、寛文年間のこと。加賀温泉郷においてはもっとも新しい温泉地です。
ただ泉源が柴山潟の中にあったためなかなか発達せず、明治に入ってから湖畔の埋め立てを行って温泉として整備されたという歴史を持ちます。
その明治末には大規模な湖中埋め立て地が完成し、片山津温泉は本格的に発展を始めました。
温泉のデータ
源泉名:片山津温泉(2号泉)
泉質:ナトリウム・カルシウム-塩化物温泉
pH:7.1
源泉温度:72.8℃
成分総計:14.67g/リットル
お湯の印象:無色澄明塩味、わずかな源泉臭、滑らかな食感、浴後良く暖まる
お湯の使い方
加温:無し
循環:有り(掛け流し併用
消毒:有り(消毒臭は感知せず)
温泉は男女ともに内湯の主浴槽1と露天1。
片山津温泉は集中配湯ですが、かのや光楽苑さんは配湯所に近いため源泉温度が高く、配湯される源泉の量も温泉街随一とのこと。
そのため、とても新鮮な温泉が楽しめます。
温泉は源泉掛け流しのオーバーフロー。
衛生管理上濾過・循環は併用とのことですが、消毒臭はほとんど感じず本当に循環してるのか疑問に思うほど。
温泉はナトリウム塩・カルシウム塩が濃いパワフルなタイプで、肌にまとわりついてくるような浴感が特徴。
また塩分濃度が高いため、浴後のぽかぽか感は長く持続します。
今回は運良く数回入浴した際に他のお客さんと会うことがなく、老舗旅館自慢の温泉をたっぷり満喫することができました。
一列に並んだ洗い場は、馬油シリーズなどスタンダードなアメニティが並んでいました。
露天風呂は内風呂に比べて小さめで、2~3人サイズ。
こちらも内風呂同様、消毒臭はなく快適に入浴できました。
露天風呂には源泉掛け流しの湯口があり、飲泉も可能です。
温泉が高いので、配湯所からの配管を通っていても飲める泉質を維持しているのでしょう。
温泉の温度はやや高めですが、天然温泉ならではの柔らかさもあって熱さはそこまで刺々しく感じませんでした。
風に吹かれながらの入浴は、なんとも贅沢です。
かのや光楽苑さんでは日帰り温泉も利用できます。
入浴料は写真より少し高くなって大人1,000円、子ども700円(バスタオル・フェイスタオル付)。
午後2時半から午後8時までの受付となります。
次回は、かのや光楽苑さんの夕食を紹介します。
基本データ 名称:かのや光楽苑 住所:石川県加賀市片山津温泉乙64-1 電話:0761-74-0611 |
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