
毎年7月に入ると始まる、「祇園祭」の行事の数々。市内でも「コンキチキン」の祇園囃子が響き始めます。今回は、昨年(2023年)観覧した「後祭」の「山鉾巡行」を中心に紹介します。
こちらの写真は、四条河原町にある「京都タカシマヤ」さんで昨年見ることができた「祇園祭」の展示です。

この時期になると、京都市内のあちらこちらで「祇園祭」についての紹介が展示されています。
こちらの山鉾マップは、今年(2024年)「京都ポルタ」の2階の「ミスタードーナツ」さんの近くにある展示スペースで見ることができます。

そもそも「祇園祭」と、疫病が鎮まるようという祈りをこめて平安時代に始まったそう。疫病除けの神社として信仰されている、八坂神社の神事です。

今回紹介する「後祭」では、先頭の「橋弁慶山」を含め、山10基、鉾1基が7月24日に巡行します。
「後祭」は1966年に現在の前祭と合同化されて以降、2014年に復活しました。約50年ぶりだったそうです。

右側が、今年の後祭山鉾巡行ルートです。
「烏丸御池」を午前9時半頃出発、午前10時頃「河原町御池」で辻回し、午前10時40分頃「四条河原町」で辻回し、午前11時20分頃「四条烏丸」に到着の予定となっています。
ここからは、昨年(2023年)実際に観覧した時の様子を紹介します。
観覧のために待機した場所は、四条河原町交差点の北西です。

最初は反対側に居たのですが、午前10時頃には、写真の通り北東側はものすごい人が集まっていたので移動しました。
ちなみに、地上は規制されているので横断は不可能です。地下通路で移動することになりますが、こちらも一方通行になっている場所もありました。

北東側はズラリと三条通の方まで人がいますが、北西側は人が少なめでした。
理由は、おそらく日陰になっていないからだと思われます。
それもそのはず、この日の最高気温は36℃。雲はあっても青空が広がっており、厳しい陽射しでした。スマートフォンの動作不具合がでるほどには。

暑さをしのぎながら待っていると、まず先導のパトカーが通過します。

続いて、「くじ取らず」で後祭の巡行列の先頭を行く、舁山(かきやま)「橋弁慶山」が見えてきました。
なお、舁山とは、人が担いで巡行する山のことです。

「橋弁慶山」は、舁山の中で唯一の「くじ取らず」。
それまで先頭だった「北観音山」と入れ替わり、2012年140年ぶりに先頭となっています。

橋弁慶山は、牛若丸(義経)と弁慶が五条大橋の上で戦う姿をあらわしており、謡曲「橋弁慶」を題材としているそう。

山の上を舞台とした趣向で、山籠も真松もありません。そのため、戦う牛若丸と弁慶の姿をハッキリを見ることができます。
山の横側の胴懸は、円山応挙の下絵とされる「賀茂祭礼図」。前懸は今年(2024年)復元新調されたということで、「藍地波濤に飛龍文様綴織」に変わっているそうです。これは楽しみ。

続いて見えてきたのは、「くじ取らず」の曳山「南観音山」。
この年は2番目でしたが、巡行順序は6番目の「北観音山」(同じく「くじ取らず」)と隔年で交代するそうです。そのため、今年は6番目での巡行となっています。

南観音山は、御神体である楊柳観音と脇侍の善財童子を激しく揺らしながら、宵山の深夜に行われる行事「あばれ観音」でも知られています。
山の後ろに垂らされているのは、柳の枝です。病苦から救済するという、楊柳観音にちなんでいるのでしょうか。

遠くからも目をひき後懸は、1988年(昭和63年)に新調された「龍王渡海図」です。
1分20秒ほどの動画ですが、南観音山の巡行の様子です(音がでます)。

竹の板を肩に担いで歩く人がいたので何かと思ったら、そう言えば四条河原町では「辻回し」が行われます。
「辻回し」は山鉾巡行の最大の見どころのひとつ、10トンを超える山が90度回転する様子はものすごい迫力でした。
30秒ほどの短い動画ですが、辻回しの様子をどうぞ(音がでます)。

南観音山に続くのは、2023年の「山一番」である舁山「浄妙山」。2022年に続く、山一番だったのだとか。
平家物語の一幕、源平合戦「宇治川の合戦」が舞台となった山です。

源氏方の一来法師が筒井浄妙の頭上を片手で飛び越して、平家の敵陣に一番乗りを果たすその瞬間を切り取ってあるのだそう。
昨年(2023年)観覧できたのは、ここまででした。あまりの暑さに退避。
今年も時間がとれたら足を向けてみたいと思ってます。
基本データ 問い合わせ先:京都市観光協会 住所:京都市中京区河原町通三条上ル恵比須町427 京都朝日会館3階 営業時間:午前10時~午後6時 定休日:12/29~1/3 電話:075-213-1717 |
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