
古代の遺跡が点在する、奈良県明日香村。今回は「国営飛鳥歴史公園」の中にある、日本最大級の方墳「石舞台古墳」を紹介します。

石舞台地区は、近鉄吉野線 飛鳥駅から東方向に位置しています。
飛鳥駅からは徒歩で45分~50分ほど、1時間に1本ほど運行している「赤かめ周遊バス」で16分ほどの道のりです。天気が良ければ、レンタサイクルも気持ちが良いと思います(坂道があるので電動がお勧め)。

今回は車を利用しました。
石舞台古墳前交差点の北東角(写真では右側の車が停まっている場所)に無料の「国営飛鳥歴史公園石舞台地区駐車場」があったので、そちらに車を停めて出発!(満車の場合は、近くに有料の駐車場もあります)

「石舞台古墳」の受付は、駐車場から道路を渡り、そのまま東へ進んだ場所にあります。

緑に囲まれた通路を進むと、斜め右奥に小高い丘が見えてきました。
この部分の中央にある、岩で組みあげられた石室が「石舞台古墳」です。

「石舞台古墳」の築造は、7世紀初頭だと推定されています。
被葬者は明らかになっていませんが、築造当時の権力者である蘇我馬子の墓ではないかと言われているそうです。

天井石の上面が広く平らであり、舞台のように見える形状から「石舞台」と呼ばれているそう。
約30数個の岩が使われており、その総重量は約2300トンもあるのだとか。特に、天井部分の岩(天井石)は約77トンもの重量があるそうです。
どうやって重さを計量したんだろう・・・。

一般的な古墳の石室は、墳丘に覆われていることがほとんどです。
石舞台古墳も、かつては墳丘、堀、外堀と一般的な古墳の様式だったようですが、古い時代にすでに墳丘上部の盛土は失われていたのだとか。
そのため現在は、巨大な横穴式石室があらわになっている独特の形をしています。

もちろん、石室内部も見学することができます。
石室の入口は、大人でも身をかがめないで入れるほどの広さです。

石室内部は、岩の隙間から入る光によって、思っていたほど暗くはありません。

石室の入口を振り返って1枚、(人は写っていますが)なかなか神秘的な雰囲気でした。

石室を上からのぞいてみます。こうやってみると、かなり高さがありますね。
行う人はいないでしょうが、この場所から滑り落ちたら大怪我しそうです。

古墳の周りに遊歩道が見えたので、少し離れた場所から撮影してみました。
途中で遊歩道は途切れており、ぐるりと一周はできませんでしたが、緑に囲まれた中を散策するのは気持ちが良いものです。

また、受付の道路向かいには休憩所があります。ひと休みしたい場合や、バスを待つ時に便利そう。
さらに、道路をそのまま東に少しばかり進むと、石舞台古墳を見おろすことができる展望台もあるそうです。次回訪れた時は、足を伸ばしてみたいと思います。

さまざまな遺跡や風景を楽しめる「国営飛鳥歴史公園」、今度は標高148mの緩やかな丘がある「甘樫丘(あまかしのおか)地区」も良さそう。
この地区では、春は菜の花、秋はコキアやコスモスが堪能できるそうです。

なお、今年(2024年)7月27日(土)からは、「高松塚古墳壁画修理作業室の公開(第46回)」「キトラ古墳壁画の公開(第32回)」が行われるそうです。
いずれも事前予約制となっており、第一次募集は締め切られています。定員に達していない場合、7月9日(火)10時から第二次募集が行われるそうですので、興味がある方は「国営飛鳥歴史公園」のホームページをご確認ください。
基本データ 名称:石舞台古墳 住所:奈良県高市郡明日香村島庄133 入場時間:午前9時~午後5時 ※受付午後4時45分まで 休業日:なし 入場料:一般300円/高校生以下100円 電話(飛鳥観光協会):0744-54-3240 |
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