京都市内の紅葉の名所のひとつ、臨済宗南禅寺派大本山 南禅寺の塔頭「天授庵」の紹介です。
今回の写真は、今年(2023年)11月中旬に訪れた時のものです。
場所は南禅寺三門の南側、サスペンスドラマのロケ地としても有名な水路閣の手前にあります。
受付はこちらの通用門の先、入ってすぐ右側です。
通用門の正面には「庫裏」があります。
その奥には「大書院」がありますが、残念ながら「庫裏」「大書院」ともに室内に上がっての拝観はできません。
とはいえ、庫裏の玄関から大書院越しに見ることができる景色は、射しこむ陽光と室内の影が合わさって、思わず見惚れるほどの美しさ。まるで一枚の絵画のようです。
庫裏の玄関から室内越しに美しい紅葉を堪能したら、次は「方丈(本堂)」へと進みます。こちらもなかなかの染まり具合の様子。
天授庵の庭園のひとつめ、「本堂前庭(東庭)」です。
そもそも天授庵は、南禅寺の開山である無関普門を祀る開山塔で、山内でもっとも由緒がある寺院なのだとか。その後、応仁の乱で荒廃したのち、江戸時代に移行するかしないかの1602年に、細川幽斎の寄進によって復興したそう。
写真左側に写るのが「正門」で、そこから本堂まで幾何学的な石畳が伸びています。
こちらは、白砂や石を用いて山水を表現した枯山水の庭園の様式になっています。
本堂前庭の北側から南禅寺の方角へと視線を向ければ、木立ちの奥には南禅寺の巨大な三門の姿を見ることができました。
方丈(本堂)の南側へと足を進めれば、屋根が苔で覆われ、その上に紅葉が重なった小さな門がありました。
この先にあるのが天授庵のもうひとつの庭園、池泉回遊式庭園の「書院南庭」です。
「書院南庭」は、中央の出島を中心に「東池」と「西池」に分かれています。こちらは「東池」、水面は穏やかに凪いでおり、美しい水鏡を見ることができました。
渡る時は欄干のない木製の橋の上を歩きます。濡れていると滑りやすいので、注意が必要です。
東池を渡った先、木々に囲まれて建つのが「大書院」です。
庫裏の玄関から、庫裏と大書院の室内越しに見ることができた景色がこの場所となります。
大書院の前には、鮮やかに染まったカエデや、秋らしく風に揺れるススキなどが植えられており、なんとも風情のある雰囲気を堪能できます。
大書院の前から順路に従い、東池と西池を分ける出島を南の方角へと進みます。
西池の南側には、飛び石が設けられていました。
池の対岸に広がる苔と木立ちに囲まれた風景もあいまって、なかなか趣深い雰囲気です。
西池の水面には、睡蓮の葉がところ狭しと浮かんでいました。6月上旬頃から睡蓮の花も見ることができるようです。
睡蓮の葉の隙間には、鮮やかな紅葉が池に映りこみ、なんとも幻想的な景色になっていました。
書院南庭を西側の突きあたりまで進むと、左手に収蔵庫である「普門殿」、右手には写真に写っている「小書院」があります。
苔むした大きな水鉢には少しずつ水が流れこみ、広がり続ける波紋は、静けさの中にある唯一の動となっていました。これは良い。
今年は11月に入っても20℃超えの日が続き、暑さが長引いたこともあってか、同じタイミングでも南禅寺はまだ色づき始め、しかも色づいているところも微妙にくすんだ感じでした。
水路閣にいたってはほとんど色づきがなく、11月に入ってからの気温の重要性がわかる年となりました。
そんな中でも、美しい紅葉を見ることができた「天授庵」。
ライトアップされる年もあるようですが、今年(2023年)は残念ながら中止だったようです。また機会があれば、次はライトアップされたお庭を拝観できたらと思います。
基本データ 名称:臨済宗南禅寺派南禅寺塔頭 天授庵 住所:京都市左京区南禅寺福地町86-8 拝観時間: (下記以外)午前9時~午後4時45分 (冬季)午前9時~午後4時半 拝観料:500円 拝観休止日:11月11日午後~11月12日午前 電話:075-771-0744 |

この記事へのコメント