「草薙神剣(くさなぎのみつるぎ)」を祀る神社「熱田神宮」、今回はその境内にある「剣の宝庫 草薙館」の紹介です。
場所は、愛知県名古屋市熱田区。「熱田神宮」はJR熱田駅から徒歩8分ほど、名鉄神宮前駅からは徒歩3分ほどの場所にあります。
今回は、各駅に近い「東門」近くの入口から境内に入りました。
東門付近には広い駐車場もあり、車で訪れる方も利用しやすいと思います。
今回目的の「剣の宝庫 草薙館」は、境内のほぼ中央。写真の「東門」からまっすぐ伸びる参道の突きあたりに位置しています。
東門から続く参道は、驚くほど広々としていました。
訪れたのはまだまだ暑い盛りでしたが、何本もの木々が空を覆うほどに枝を伸ばし、やわらかな木陰を作ってくれています。どことなく神秘的な雰囲気がただよう、静寂に包まれた空間です。
そもそも「熱田神宮」の本殿に祀られているのは「熱田大神」、三種の神器の一つである草薙神剣を御霊代、御神体とされる「天照大神」のことです。
さらに相殿には、草薙神剣とゆかりの深い五柱の神々「天照大神」「素盞嗚尊」「日本武尊」「宮簀媛命」「建稲種命」が祀られています。
言うまでもなく歴史は古く、創祀から1900年を迎えたという境内では、参道のかたわらに「神話と歴史でたどる熱田神宮千九百年の歴史」というパネルが展示されていました。
草薙神剣を祀ることから、古来より刀剣を奉納されることが多いのだとか。「剣の宝庫 草薙館」では、450口を越える刀剣類を随時入れ替えながら展示されているそうです。
参道の突きあたりにある小道から、まずは「くさなぎ広場」へと入って行きます。
入ってすぐ左手には、板石が25枚並んでいることから「二十五丁橋」と呼ばれている橋がありました。民謡の一種である「甚句」にも歌われているそうです。
橋だけでもなかなかの景色だったのですが、さらに奥に視線を向けると、きれいに整備された広場がありました。参拝者の憩いの場として、2021年にオープンした「くさなぎ広場」です。
中央には、東海道五十三次の「宮宿」をイメージしたという帆船が設置されています。
南神池の上には回廊が設けられていて、広場を自由に散策できるようになっていました。
広場の一角には、熱田神宮を発祥とする「宮きしめん」さんが入られています。大正12年に創業、名古屋名物「きしめん」を製造販売する、宮商事株式会社さんが運営する食事処です。
メニューには、きしめんをはじめとして、各種定食やカレーライスなども取り揃えられていました。
フードコート形式の食事処のすぐ横には、ガラス張りが中の様子がよく見える建物がありました。
何かと思ったら、「剣の宝庫 草薙館」の中にある「刀剣体験コーナー」です。実際に体験してきたので、あとで紹介します。
「剣の宝庫 草薙館」の入口です。中は「刀剣鍛造工程解説」「刀剣展示」「映像コーナー」、「刀剣体験コーナー」の2室にわかれており、「刀剣体験コーナー」のみ写真撮影ができます。
何より良かったのは、刀剣の展示ケースです。通常だと表側からだけ見ることができる展示が多いのですが、「剣の宝庫 草薙館」では表からも裏からも鑑賞できるように展示されていました。これは斬新。
じっくりと刀剣を鑑賞した後は、「刀剣体験コーナー」へと進みます。こちらは土足厳禁、この階段の下で靴を脱いでから利用します。
「刀剣体験コーナー」では、順路に従って四振の刀剣の重さを体験することができます。
最初は「脇差」、全長約0.7メートル、総重量約0.8kg。持ってみた感じ、意外に重い印象でした。
次は「刀」、全長約1メートル、総重量約1.2kgです。
重さ的には約0.4kgの違いですが、長くなっているためか、かなり重く感じます。かつてはこれを振っていたのか、と驚きました。
写真はないですが、三振目は「千代鶴國安拵」。拵(こしらえ)総長はなんと2.67メートル、総重量も約8kgあります。別名「次郎太刀」と呼ばれている大太刀です。
そしてこちらは最後の「末之青江拵」、別名「太郎太刀」。拵総長3.4メートル、総重量約10kgです。正直、持ちあがりません。
この後「宝物館」にも足を運びましたが、展示内容が盛りだくさんで思う存分堪能できました。
その他の摂社末社などは時間が足りなくて拝観ができなかったので、ぜひまたゆっくりと時間をとって訪れてみたいと思います。
基本データ 名称:剣の宝庫 草薙館 入館料: (草薙館単館券)大人500円/小中生200円 (宝物館共通券)大人800円/小中生300円 開館時間:午前9時~午後4時半 (最終入館午後4時) 休館日:公式ホームページにて確認 電話(熱田神宮宮庁):052-671-4151 |
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