智積院(京都市東山区) ②講堂周りと緑あふれる境内

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 東山七条にある「真言宗智山派 総本山 智積(ちしゃく)院」、今回は講堂周りと緑にあふれた境内の様子を紹介します。
 
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 前回紹介した「大書院」から回廊へと進みます。回廊の突きあたりを左手に進むと「大玄関」「講堂」、右手には「法務所(本坊)」「宸殿(通常非公開)」があるようです。
 宸殿には、「朝顔に鶏」「茄子に鶏」「流水に鳶」「松櫻柳の図」「松に黄蜀葵図」などがあり、公式ホームページで提供されている「360°VR」で観ることができます。

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 回廊の両脇には、中庭が広がっていました。
 左側には水を用いずに岩や砂などで山水を表現した枯山水、右側には朱色の花をつけたサツキが彩る緑の庭という、対照的な風景を眺めることができます。

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 大玄関の中から外に視線を向ければ、正面には「総門」を見ることができます。
 総門からまっすぐに伸びているのが、七条通です。

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 大玄関の正面にあるのは「使者の間」、周りを囲む絵は「布袋唐子嬉戯の図」。
 京都洋画の開祖にして真言宗の画僧である、月樵道人の作品です。

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 途中、細い場所に作られた小さな石庭を眺めながら、「講堂」へと足を踏み入れます。

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 講堂の「集会の間」では、日本画家 後藤順一氏の筆による襖絵を見ることができます。
 こちらは「浄」、風にそよぐ枝垂れ桜と水面を揺らす睡蓮が描かれていました。

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 同じく、後藤順一氏が描かれた「百雀図」です。全部は数え切れませんでしたが、90羽ほどはカウント済。

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 さらに足を進めると、前回紹介した句碑がある場所にでました。
 この回廊沿いには部屋がいくつかあり、南側から「金剛の間」「不二の間」「胎蔵の間」と続いています。この三間に加え、講堂の「智慧の間」「大悲の間」には、平成20年(2008年)に奉納された、田渕俊夫氏の襖絵 日本の四季と朝昼晩を描いた「四季墨絵」60面が収められているそうです。

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 非公開の場所もあり、今回観ることができたのは、「胎蔵の間」の「春 柳」「春 枝垂れ桜」の襖絵。いずれも撮影不可のため写真はありませんが、墨の濃淡で描かれた日本の風景は素晴らしく、時間を忘れて魅入ってしまいました。
 なお、こちらも「360°VR」で観ることができます。

 ここからは、無料で拝観できる境内の様子を少しだけ紹介します。
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 こちらは、総本山智積院の中心的な建物である「金堂」です。
 堂内には、御本尊である大日如来の尊像が安置されており、毎朝の勤行もこちらで行われているそうです。

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 昨年(2022年)3月末まで補修工事が行われおり、一昨年(2021年)秋には写真のように足場が組まれていましたが、今回は堂々としたその姿を見ることができるようになっていました。

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 金堂の前には「柴燈護摩道場」があり、毎年6月15日に真言宗の宗祖 弘法大師空海と中興の祖 興教大師覚鑁の誕生を祝う行事「青葉まつり」が行われます。
 今年(2023年)は、弘法大師空海誕生1250年を祝した特別な「青葉まつり」となるそうです。詳しくは、公式ホームページにてご確認ください。

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 さらに、金堂に向かって右手には、「明王殿」があります。御本尊は不動明王で、別名「不動堂」とも呼ばれる御堂です。
 智積院においては、護摩道場・祈祷所としての役割もあるとか。

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 緑の木々に囲まれたこちらは「鐘楼堂」、旧宗立智山専門学校同窓生の集まりである智専会によって建立、寄進されたもので、鐘は「智専の鐘」と呼ばれているそう。

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 秋には、真っ赤に染まった紅葉に囲まれた姿を見ることができます。

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 美しい庭園や国宝障壁画(複製)、現代画家の襖絵を観ることができる「智積院」。
 「青葉まつり」の頃には、金堂の裏には色とりどりの紫陽花も咲くそうなので、近い内にまた足を運んでみようと思います。


 基本データ
 名称:真言宗智山派 総本山 智積院
 住所:京都市東山区東瓦町964番地
 拝観受付時間:午前9時~午後4時
 拝観料:
 (名勝庭園・大書院・講堂)
      一般300円/中高生200円
      小学生100円/小学生未満無料
 (宝物館)一般500円/中高生300円
      小学生200円/小学生未満無料
 拝観休止日:12月29日~1月3日
 宝物館休館日:1月31日、4月30日
        7月31日、10月31日
 電話:075-541-5361

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posted by ウィロー at 11:00 Comment(0)TrackBack(0)寺社・仏閣日記    

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