
「天王殿」へと続く階段をのぼると、左右に回廊が続いています。
左の方へと進むと「開山堂」へと続いているので、まず右手へと足を進めました。

階段のすぐ横では、花を模した丸いランタンが販売されていました。
ひとつ1,000円~1,500円ほどだったと記憶しています。

回廊から出て、天王殿の裏側のあたるエリアへと進むと、こちらにも大型のランタンが設置されていました。
一番手前のランタンは「隠元禅師の茶器」というオブジェ。隠元禅師が来日された際、持参された中国の茶罐(ちゃかん)という茶器です。

大きなランタンを横目にまっすぐ進むと、本堂である「大雄寶殿」と奥にある「法堂」をつなぐ回廊へとたどりつきました。
この場所にはいくつかのベンチが準備されています。まだ明るい時は、しばらくこちらに座って時間をつぶすのも良いと思います。

大雄寶殿の裏側、法堂の前にもいくつかのランタンが配置されています。
こちらは松と梅でしょうか、右側には水滴を模したようなランタンもありました。


大雄寶殿の前は広い空間があり、いくつものランタンがゆったりと展示されていました。

天王殿の裏側から大雄寶殿を見ると、桃(仙桃?)を両手に掲げた仙女のランタンが並んでいます。
「敦煌の飛天」というこちらのオブジェは、敦煌莫高窟(ばっこうくつ)に描かれている「飛天」を模したもの。インドと中国の仏教芸術の融合を再現しているオブジェです。

大雄寶殿に向かって左手でも、さまざまな大きなランタンを見ることができました。
こちらは「南海観音」、中国の海南島にある南山寺付近にある観音菩薩像をイメージしたオブジェです。左手に浄瓶、右手に楊柳を持って印相を結んでおられます。この楊柳は、災いを避け病気を治すことができると言われているとか。

隣では、ト音記号の形をしたオブジェの周りに、色とりどりの光る円盤が並んでいました。
どこかでピアノの音が聞こえると思っていたのですが、実は発生源はこちら。光る円盤を踏むと、ピアノの音がポーンと響きます。これは楽しい。
子供たちが駆け回り、音を鳴らして遊んでいるのが印象的でした。

すぐ横には「鹿王本生」という、こちらも敦煌莫高窟に描かれたとされる壁画「鹿王本生図」をモチーフにしたランタンがありました。

「鹿王本生」の横に回廊に入り、そのままピンク色のライトが見える方向へと進みます。

階段を降りた先に、今までの中でもひと際明るいランタンの光が見えてきました。

先にあったのは「仕女(しじょ)の花見」、中国の伝統的な美人画のジャンルのひとつで、このオブジェでは、宮仕えの女性が満月の夜に庭園で花見をしている様子が表現されています。
石に書かれている「三生」とは、仏語の「前世・現世・来世」のこと。「過去も現在も未来も、美しい人と景色がいつも私たちのそばに回ってくる」という意味になるそうです。

「仕女(しじょ)の花見」から、開山堂を背にして、明るい三門の方向へと進みます。

門をくぐった先にあったのは「桃源郷」です。
「蟠桃」は神々の不老不死の源とされている桃で、「西遊記」には「果樹園の管理人であった孫悟空が蟠桃園の中の桃を盗み食いした」という話もあります。

行きにも通った三門をくぐり、突きあたりを屋台とは反対の左の方に進むと、「放生池」へとたどり着きます。
こちらにも素敵なランタン「神聖な蓮池」が設置されていました。蓮の間から踊りだしている魚のオブジェも躍動的で、池面に反射して映りこむ美しさに感動です。

別の角度から、撮影モードを変えて1枚。なかなか幻想的に仕上がりました。

池の周りには大きな昆虫のオブジェが置かれており、暗さもあいまって、夢のような雰囲気がただよっていました。

植物や動物、中国や仏教の伝統的なシーンを模した美しいランタンを堪能できる「黄檗ランタンフェスティバル」、日本のイルミネーションとは違った雰囲気を楽しむことができます。
残りの開催期間がもうわずかとなっていますが、かなりお勧めです。
基本データ 名称:黄檗ランタンフェスティバル 場所:京都府宇治市五ケ庄三番割34 黄檗宗大本山 黄檗山 萬福寺 開催期間:2023年1月31日まで 営業時間:午後5時~午後9時 入場料(当日券): 大人2,500円/中高生1,000円 小学生以下無料 ※公式ホームページで値引きクーポン配布有 電話:(萬福寺)0774-32-3900 (日中文旅株式会社)03-4530-9129 |
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