
宇治にある禅宗の御寺 黄檗宗大本山黄檗山「萬福寺」で、今年(2023年)1月31日(火)まで開催されている「黄檗(おうばく)ランタンフェスティバル」の紹介です。

場所は、JR奈良線または京阪電車の黄檗駅から徒歩5分ほど。意外と住宅に囲まれた場所にありました。
開始時間午後5時の10分ほど前に到着しましたが、写真のようにまだ明るい状態。お勧めの時間は午後6時前後からです。

そもそも「萬福寺」の開基は1661年、中国僧「隠元隆琦(いんげんりゅうき)禅師」によって開かれました。「いんげん豆」を日本に持ち込み、その名前の由来になった方でもあります。
黄檗宗は日本三禅宗のひとつ(他は臨済宗・曹洞宗)で、中国的な特徴を色濃く残している宗派です。そのため、伽藍も中国明朝様式の建築となっています。

開門は午後5時ちょうど。チケットは、正面に配置されているオレンジ色のランタン「一心同体」の手前、右手の受付で購入可能です。
大人2,500円、中高生1,000円と多少お高めですが、現在は公式ホームページや公式ツイッターで大人1,000円引、中高生400円引のクーポンが配布されています。

受付横のランタン「一心同体」の周辺も、日が落ちると幻想的で温かみがあるオレンジ色に染まりました。
中央の大きなオブジェは世界の国を象徴し、周りの小さなオブジェは人間の個体を象徴しているとか。


突きあたりには艶やかな大きな花が集まり、そこに美しい蝶が羽を休めているエリアと、数匹のパンダが遊んでいるエリアがあります。

夜になると、華やかさが一段とアップしました。色とりどりの花も、羽を広げる蝶の姿も、幻想的な美しさです。
チラリとしか写っていませんが、発光する竹もなかなかのものです。

反対側には、食べ物や雑貨の屋台も準備されていました。
エッグタルト(3個)500円、おしるこ(大盛り)500円、おしるこ(小盛り)300円、抹茶・ココア各200円などが準備されているようです。

すぐ近くには、なんともファンシーな雰囲気のモニュメントがありました。
「幸福満載」という名前のこちらは、実はこれで完成ではありません。

完成形はこちら。空いた空間の部分に両手を広げた人が立つことによって、「福」の字になるというモニュメントです。

「三門」をくぐって、「天王殿」前のエリアへと進みます。

三門入ってすぐ左手にあったのは、何やら光る輪っかが吊り下げられているエリア。
何だろうと思いつつ、この時は素通りしたのですが、暗くなってからその用途が判明しました。

人が思い思いに座って揺らしていることからからもわかるように、吊り輪のような形をした丸いブランコでした。
カラフルな光るブランコが揺れる様子は、見ているだけでも楽しいです。

三門入って右手には、大きな船を見ることができます。「隠元禅師渡来」と名づけられているこちらは、日本の黄檗宗の祖となった隠元隆琦禅師が、日本からの四度の招請に応じて、二十人以上の弟子を率いて渡来された様子です。
ちなみに、有馬温泉の温泉寺で紹介した普茶料理も、隠元禅師が日本に伝えられた文化です。

左手にある「開山堂」へと向かう参道には、「蟠桃会の孫悟空」という、孫悟空の如意金箍棒(にょいきんこぼう)を模したランタンが並んでいます。
この先には「桃源郷」がありますが、こちらは次回紹介します。

すぐ近くには、中華圏の伝統的な踊り「龍舞」の龍が玉を追いかける様子を模したランタン「龍舞賀春」がありました。
「春節」などで行われる伝統行事のひとつで、こちらのランタンではドラや太鼓の音にあわせて、龍を上下左右に踊らせる様子が表現されています。

向かいには、「バブル車」という乗り物がいくつか準備されていました。
子供・大人ともに利用でき、5分300円、10分500円となっています。

一段高い「天王殿」の手前、右側には「松鶴延年」というオブジェが配置されていました。
寿命が長い「松」は不老長寿の象徴として、伝説上の鳳凰の次に地位が高い「鶴」は吉祥の鳥として長寿の仙禽である考えられます。
次回は、「天王殿」から「大雄寶殿」を通り、「開山堂」へと至る途中にあるランタンを紹介します。
基本データ 名称:黄檗ランタンフェスティバル 場所:京都府宇治市五ケ庄三番割34 黄檗宗大本山 黄檗山 萬福寺 開催期間:2023年1月31日まで 営業時間:午後5時~午後9時 入場料(当日券): 大人2,500円/中高生1,000円 小学生以下無料 ※公式ホームページで値引きクーポン配布有 電話:(萬福寺)0774-32-3900 (日中文旅株式会社)03-4530-9129 |
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