
京都府長岡京市にある、柳谷観音 立願山「楊谷寺」。
今回は「あじさいウィーク」期間中に訪れましたので、その時の「花手水」や特別拝観中の「上書院」を紹介します。

楊谷寺には「龍手水」「庭手水」「恋手水」「琴手水」「苔手水」と名づけられた花手水があり、それぞれに季節の花が活けられています。
ただし、花の状態によっては予告なく花手水がない時もあるそうなので、ご注意ください。

こちらは山門をくぐってすぐ左手にある「龍手水」です。

大きく開いた龍の口からまっすぐ伸びた真ん中には白色のあじさい、その両側を水色、紫色、桃色、紅色のあじさいが鮮やかに彩っています。
いつ見ても、楊谷寺の花手水は配色がお見事。うっとりと魅入ってしまう美しさです。

本堂から書院へと続く廊下の片隅には、「庭手水」があります。
しっとりとした苔の緑と手水鉢に浮かべられた青色のあじさい、そして苔の端にさり気なく添えられたサツキやヤマブキの可憐さに、思わず足を止めてしまいます。

書院から上書院へと続く階段の手前、名勝庭園「浄土苑」の片隅にあるのは、「恋手水」です。
白色と桃色、そして薄い緑色のあじさいが浮かべられ、どことなく甘い雰囲気がただよう花手水。生きているようにも見える小鳥の置物が、まるで森の中にいるような雰囲気でした。

上書院を通り過ぎ、前回紹介したあじさい回廊の手前には、「琴手水」があります。
こちらは「水琴窟」になっています。近くに立ててある竹を地面に立ててから耳にあて、手水鉢の水を地面に落とすと涼やかな音色を聴くことができます。

「苔手水」は、山門から右手にある「無料休憩所」と「寺宝庫」の間にあります。
少しばかり外れた場所にあるので、見落としがちです。

こちらのあじさいの階段は、本堂の右側から階段をのぼった先にある「眼力稲荷社」の近くにあります。
鳥居の先にある池は、モリアオガエルの生息地になっています。ちょうど産卵の時期で、池の上に伸びた木の枝には泡状の卵塊が産みつけられていました。

無料休憩所の前には、蓮を植えた鉢が並べられていました。
もう少ししたら、蓮の花も楽しめそうですね。
ここからは、建物の中にある「書院」や「上書院」を紹介します。

通常期でも見ることができる「書院」です。
こちらでは「写仏」「写経」の体験もできます。

書院の目の前には、京都府指定名勝庭園「浄土苑」が広がっています。
書院に座してのんびりと庭を眺めていると、時間が経つのも忘れてしまいます。

書院から上を見あげた場所にあるのは、「上書院」です。
二層構造になっていて、かつて上書院から眺める景色は限られた方のみと特権とされていたそうです。

現在は毎月17日の縁日と各ウィーク期間中など、特定の日だけ公開されています(別途800円の上書院拝観料が必要)。
今回の「あじさいウィーク」では事前予約制となっていて、枠が残っている場合のみ当日の受付も可能となっています。

上書院一層目からの眺めです。
緋色の毛氈と新緑の対比が素晴らしく、思わず見惚れてしまいました。

今回一層目では、リフレクション撮影ができるように、小さなテーブルが設置されていました。
丁寧に撮影方法を説明していただけて、いざ撮影。実際に目で見るのとは異なる、不思議な雰囲気の写真を撮ることができました。

上書院二層目には一面に毛氈が敷かれ、浄土苑に向かって広く窓がとられています。
ここは京都府内にある寺社仏閣でも、ひときわお気に入りの場所です。20分制ですが、時間切れ寸前までこの場所に座って穏やかな時間を過ごすことができました。

二層目からは、書院と浄土苑を見おろすことができます。
新緑の時期も素晴らしいですが、紅葉の時期もお勧めです。

「あじさいウィーク」は6月30日まで、6月24日(金)と6月26日(日)にはライトアップ(先着申込制)も行われます。
詳しくは、公式ホームページにてご確認ください。
基本データ 名称:柳谷観音 立願山楊谷寺 住所:京都府長岡京市浄土谷堂ノ谷2 拝観時間:午前9時~午後4時半(午後5時完全閉門) 拝観料: (通常期)500円 ※高校生以下無料 (ウィーク開催時)700円 ※高校生以下無料 (年間入山券)3,500円 ※ウィーク期間含む 上書院拝観日:ウィーク期間中/毎月17日 上書院拝観時間: (ウィーク期間)午前9時~午後3時 (毎月17日)午前中 上書院拝観料:800円 ※別途上記拝観料も必要 電話:075-956-0017 |
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