宝泉院(京都市左京区) ①お抹茶をいただきながら、樹齢700年の松を眺める

 前回紹介した「勝林院」からさらに奥まった場所にある、額縁の寺「宝泉院」の紹介です。

 IMG_8569.jpg
 勝林院を正面にすると、左手の方角に木立に囲まれた細い道が続いています。その小道を道なりに進むと「宝泉院」へ到着です。

 IMG_8570.jpg
 「宝泉院」は、勝林院の僧房のひとつとして創建されました。
 現在の建物はその形式から見て、江戸時代初期に再建されたものだと考えられているそうです。
 こちらで拝観するとお抹茶とお菓子がいただけますので、受付で拝観料をおさめ、パンフレットとお抹茶券を受け取ってから門をくぐります。

 IMG_8573.jpg
 IMG_8574.jpg
 門の先には石畳の参道が続いていました。
 正面には、浄土宗の開祖である法然上人の「衣掛けの石」がありました。法然上人は、かつて勝林院で行われた「大原問答」にも足を運ばれていますので、宝泉院にも立ち寄られたのでしょうか。

 IMG_8577.jpg
 まずは、参道右手にある建物の方へと進みます。

 IMG_8581.jpg
 靴を脱いで中に入ると、目の前には見上げるほどに天井が高い廊下がありました。
 そして、何やら駕籠らしきものが吊り下げられていました。何故こんなところに。
 廊下左側の暖簾がかかっている場所にスタッフの方がいますので、声をかけると奥のお座敷でお抹茶をいただけますが、ひとまずこの廊下の左右を紹介します。

 IMG_8582.jpg
 こちらは廊下右手にある「囲炉裏の部屋」、名前の通り炉を囲むように座布団が敷かれていました。
 少しわかりにくいですが、炉の周りは珍しい陶板があしらわれているそうです。

 IMG_8583.jpg
 囲炉裏の部屋の手前に置かれていた「石盤」です。
 「サヌカイト」と呼ばれる美しい音がでる石で、声明の大家であった深達僧正(明治時代)が音律を調べるために愛用されたものだとか。
 西洋音階でしなく、和楽の音階で1オクターブ12律の音程に調整されているそうです。
 「試弾をご希望の方はお声掛け下さい」とあったので、希望すれば音を鳴らしてみることもできそうです(子供除く)。

 IMG_8585.jpg
 廊下の左手には、江戸時代中期に作られたという「鶴亀庭園」が広がっています。
 池の形が鶴、築山が亀を模し、山茶花の古木を蓬莱山と見立てた庭園で、樹齢300年になる沙羅双樹も植えられているとか。

 IMG_8588.jpg
 鶴亀庭園を左に見ながら廊下を進み、途中で右手の方へと足を進めると、緋色の毛氈が敷かれた広いお座敷へと出ました。
 柱を額縁に、柱と柱の間の空間を額に見たてて庭を鑑賞する「額縁庭園」、庭の名前を「盤桓(ばんかん)園」といいます。
 「盤桓」とは「立ち去りがたい」という意味で、まさしく時間が許す限り何時間でも滞在したい空間になっていました。

 IMG_8608.jpg
 別の角度からもう1枚。
 訪れた日は参拝客も少なく、ささやかに吹き抜ける風を感じながら、蝉の鳴き声だけが響く静かな空間で、のんびりとした時間を過ごすことができました。

 IMG_8589.jpg
 IMG_8610.jpg
 庭園の中央で大きな枝を伸ばしているのは、樹齢700年の「五葉松」です。金閣寺の「陸舟の松」、善峯寺の「遊龍の松」と並んで、京都三大松のひとつに数えられています。
 複雑に絡み合うように伸びた枝はお見事。ですが、樹齢が樹齢だけに、枝を支える支柱の数もかなりの数でした。

 IMG_8593.jpg
 お抹茶とお菓子は、この場所で庭を眺めながらいただくことができます。
 格式ばった場所ではないので、みんな思い思いにお茶を愉しんでいるのが印象的でした。

 IMG_8602.jpg
 IMG_8603.jpg
 お座敷のかたわらには手水鉢があり、そしてその手前の濡れ縁に竹が2本ささっていました。何かと思ったら、「水琴窟」です。
 ふたつの竹からは、それぞれ涼やかな水琴窟の音色をきくことができます。
 訪れた際は、ぜひ竹に耳を寄せて、その澄んだ音色を楽しんでみてください。

 IMG_8604.jpg
 こちらの写真は、水琴窟がある濡れ縁に面した障子を室内から撮影したものです。
 光と影、そして淡い色の障子のコントラストが美しく、思わずシャッターを切っていました。

 思いがけずゆっくりとした時間を過ごせる「宝泉院」、今度は紅葉の時期に訪れてみたいものです。
 次回は宝泉院の回遊式庭園「宝楽園」を紹介します。


 基本データ
 名称:宝泉院
 住所:京都市左京区大原勝林院町187番地
 拝観時間:午前9時~午後5時
          (受付終了午後4時半)
 拝観料(茶菓付)
 :大人800円/中高生700円/小学生600円
  ※ライトアップなどイベントの時は異なる
 勝林院共通拝観券:1,000円
          (宝泉院での茶菓付)
 電話:075-744-2409

 ↓他のブログの記事も覗いてみませんか?
 にほんブログ村 旅行ブログ 温泉・温泉街へ  にほんブログ村 グルメブログ 京都食べ歩きへ    

posted by ウィロー at 11:00 Comment(0)寺社・仏閣日記    

旅行を計画されている方、こちらから宿を探してみませんか?
 

この記事へのコメント