籠神社(京都府宮津市) かつて天照大神をお祀りしていた「元伊勢」神社

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 日本三景「天橋立」の北、傘松公園へと向かうケーブルカーの発着所のすぐそばにある「丹後一宮(たんごいちのみや)元伊勢 籠(この)神社」の紹介です。

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 「籠神社」は、国道178号沿いの鳥居から本殿まで、まっすぐに参道が続いています。整えられた参道はまさに「神さまへお参りする道」という雰囲気、風に揺れる背の高い緑の木々に囲まれていることもあいまって、不思議と姿勢を正してしまいます。

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 この土地では、神代の昔から奥宮「眞名井原」に「豊受大神」をお祀りしていましたが、その縁故で第十代崇神天皇の御代に「天照大神」がこの場所にお遷りになったとか。それから4年間の間、「吉佐宮(よさのみや)」という宮号で天照大神と豊受大神を一緒にお祀りしていたそうです。
 その後、第十一代垂仁天皇の御代に天照大神が、第二十一代雄略天皇の御代に豊受大神が、それぞれ伊勢へとお遷りになりました。そのため、こちらを「元伊勢」と言います。
 両大神がお遷りになった後は、高千穂峰に天降った(天孫降臨)「邇邇藝命(ににぎのみこと)」の兄弟神で、丹後・丹波地方に養蚕や稲作を広め開拓された神さま「彦火明命(ひこほあかりのみこと)」を主祭神とし、社名を「籠宮」と改めたそうです。
 
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 手水舎は参道の左手にありますが、この日は閑散としていました。
 それもそのはず、新型コロナウィルス感染防止のためか、手水鉢の中は空っぽ。ここ最近多くなってきた、柄杓をつかわないタイプの作りになっていたので、近いうちに再開されることを祈ります。

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 ふたつめの鳥居の先には、「夏越の大祓」の茅の輪が設置されていました。
 大祓は、日本人の伝統的な考え方に基づくものです。清らかな気持ちで日々の生活を送れるように、自らの心身の穢れや災厄の原因となる諸々の罪、過ちを祓い清めることを目的としています。
 大祓は年に2回行われ、6月の大祓は「夏越の祓」、12月の大祓は「年越の祓」とよばれています。

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 「夏越の大祓」では、身についた半年間の穢れを祓い、無病息災を祈るため、古歌「水無月の夏越の祓ひする人は千歳の命延ぶといふなり」と唱えながら、茅の輪を数回くぐり抜けます。
 この日、立てられた看板を見ながら、茅の輪くぐりにチャレンジする参拝客の姿が多く見られました。

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 社殿の前、両脇には、がっしりとした身体つきをした阿吽一対の狛犬が鎮座していました。
 なんでもこの狛犬には作者の一心で魂が入っていたとかで、天正時代に天橋立の松林に出現して、参拝者や通行人を驚かしていたそうです。
 折りしも、全国各地で狒々や蛇を退治したことで知られる岩見重太郎が、父の仇を討つために天橋立に潜んでいた時期。鎮霊を決意した重太郎が、一夜待ちかまえて音の方向に刀をふるったところ、石の狛犬の前脚が切れて出現が止まったと伝えられています。
 以降、社殿の前に戻った狛犬は、魔除けの霊験で知られているそうです。

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 ここより奥にある拝殿と社殿が含まれる敷地内は、残念ながら写真撮影が禁止されています。
 なかなか文字で伝えるのは難しいですが、門をくぐった瞬間、空気が変わったような気がしました。門の外とは違って、ざあっと木々が風で音を響かせる中、音はあるのに静謐の空間にいるような錯覚さえ覚えました。
 これに関しては、行ってみないと感じることができないと思います。

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 参道を下っていると、手水舎の前に「さざれ石」を見つけました。
 小さな石が集まって大きな岩と成る様子は、いったいどれだけの年月がかかったのかと思うと、とても果てしなく感じてしまいます。

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 行きに来た参道を、帰りも通ります。高い梢に囲まれた参道は、やはり独特な雰囲気です。
 神社とはそういうものなのでしょうが、その中でもこちらの「丹後一宮 元伊勢 籠神社」の空気はひとあじ違ったものを感じました。

 また天橋立を訪れる際は参拝したいと思いつつ、まだ見ぬ「伊勢神宮」に思いを馳せてしまいました。


 基本データ
 名称:丹後一宮 元伊勢 籠神社
 住所:京都府宮津市字大垣430
 開門時間:午前7時~午後5時
 授与所:午前8時~閉門まで
 拝観料:無料
 電話: 0772-27-0006

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posted by ウィロー at 11:00 Comment(0)寺社・仏閣日記    

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