今回のお目当ては、こちらの枯山水のお庭。
2月の上旬から行われていた改修工事が完了し、5月下旬から特別公開が始まったということをツイッターで知り、さっそく足を伸ばしてみました。
霊源院へは、まず建仁寺の境内を南へと下ります。建仁寺の敷地を出る前に東の方向へと曲がると、「建仁寺専門道場」という門柱が見えてきますので、そのまま奥へとまっすぐ進みます。しばらく行くと右手へ続く小道がありますので、小道に入ればすぐそこが「霊源院」です。
霊源院の門の前には、「今川義元公生誕五百年記念」の旗がはためいていました。
人の気配が少なく一瞬不安になりますが、拝観時間中だったら大丈夫。遠慮せず、まっすぐ中へと進みます。
霊源院は、ガクアジサイに似ているアジサイの変種「アマチャ」という植物でも有名なお寺です。
「甘茶は飲み物では?」と思う方もいらっしゃると思いますが、その通り。飲み物である「甘茶」は、「アマチャ」の若い葉を蒸して揉み、乾燥させたものを煎じて作った飲料のこと。
ウリ科のアマチャヅルを使ったものも甘茶ということがありますが、本来はアジサイ科のアマチャをつかったものが正式な甘茶だということです。
門から入り建物の至るまでにある小さなお庭には、ちょうど季節の「アマチャ」が花をつけ始めていました。
霊源院の枯山水の新しいお庭「鶴鳴九皐(かくめいきゅうこう)」です。
「九皐」は山の奥深い場所にある沼沢のことで、そのまま読むと「山奥にある沼沢で美しい鳴き声の鶴が鳴く」という意味になります。転じて、「賢人は身を隠しても、その名声は広く世間に知れ渡る」というたとえになるとか。
作庭は「中根庭園研究所」の中根行宏、中根直樹両氏によるもの。
「中根庭園研究所」の名前に聞き覚えがある方もいらっしゃると思いますが、両氏の祖父は足立美術館の庭園を作庭し、「昭和の小堀遠州」と称された中根金作氏です。
庭に向かって左手の縁側に履物が準備されていますので、飛び石をつたってお庭に出ることもできます。
庭の左手は、仏教の始まりであるインドを表しているそう。
庭の中央、こちら石の数々が連なる様子が中国の山々を表しているとか。
そして南側の庭が日本。敷かれた白砂の流れが、インドから始まった仏教が中国に伝来し、日本に伝わる様子を表しているのでしょう。
日本を表す南側の庭には大振りの石がいくつも配置されており、上の写真が「亀」、下の写真が「鶴」を形どっているそうです。
とても暑い日だったためか、ちょうど折よく水撒きのタイミングに遭遇しました。
水が撒かれた後の枯山水の庭は、石肌の色も変わって重厚感が増したように感じます。
実はこの場所に「達磨像」があるのですが、どこかおわかりでしょうか。
正解はこちら。洞窟で修業されているお姿だそうです。
自分はまったく気づかず、係の方に説明していただいて初めて気づきました。こういう遊び心があるのもいいですね。
庭に向かって右手には、育ち切っていない低木の樹がありました。
こちらは、株式会社「祇園辻利」さんから寄贈されたお茶の木だとか。茶摘みができるくらいに育ったら、また庭の雰囲気も味わい深いものになりそうです。
庭にも、アマチャが咲いていました。
写真には写っていませんが、ちょうど終わりの時期のツツジも咲いていて、水色のアマチャと薄い赤色のツツジ、そして新緑の緑色の競演が庭に彩りを添えていました。
今回の「霊源院」の特別拝観は7月31日(金)まで。
アマチャの花はもうしばらく楽しめるようなので、興味がある方はぜひお早目に足を運ばれることをお勧めします。アマチャの開花状況は、霊源院のツイッターで配信されていますので、参考にしてください。
なお、庭は写真撮影可能ですが、室内はできません。ご注意ください。
基本データ 名称:臨済宗大本山建仁寺塔頭 霊源院 住所:京都市東山区大和大路四条下ル小松町594 拝観期間:7月31日(金)まで 他特別拝観有 拝観時間:午前10時~午後3時半(午後4時閉門) 拝観料:一般500円/中高生300円 小学生以下無料(保護者同伴) 電話: 075-277-1118 |

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