のんびり蹴上散歩 新緑につつまれた無人の「蹴上インクライン」と「南禅寺水路閣」

 さすがに体重がマズイ状況になってきたため、人がほとんどいないという蹴上を一人で散歩してきました。
 蹴上と言えば「蹴上インクライン」、桜の季節の「蹴上インクライン」は以前紹介したことがあります。
 その他にも、蹴上浄水場一面に咲き誇る「蹴上のつつじ」が有名ですが、残念ながら今年は新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、GWの一般公開は中止になりました。代わりに、現在「YouTubeチャンネル(京都澄都)」で動画が公開されていますので、気になる方はご覧ください。

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 京都市営地下鉄 蹴上駅1番出口から右手の南禅寺方面へ進むと、すぐにトンネルが見えてきます。
 「ねじりまんぽ」と呼ばれているこのトンネルは、三条通から南禅寺へと向かう道路の造成に伴い、明治21年(1888年)に完成しました。
 なんでも「まんぽ」とは、トンネルを意味する古い言葉だとか。

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 トンネルの反対側から見た写真です。
 上を人が歩いていることからもわかるように、「ねじりまんぽ」の上には「蹴上インクライン」が通っています。

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 高さ約3m、幅約2.6m、長さ約18mの小さなトンネルですが、かつて台車に乗った船が行きかっていたインクラインの重さに耐えられるよう、内側のレンガは斜めに巻かれ、トンネルとインクラインは直角ではなく、わざと斜めに掘られているそうです。

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 近くで見ると、トンネルの上に扁額が掲げられているのがわかります。
 この東口には「陽気発処(ようきはっするところ)」とあり、「精神を集中して物事を行えば、どんな困難にも打ち勝つことができる」という意味だとか。
 反対の西側には違う文字が記されており、「雄観奇想(ゆうかんきそう)」とあります。こちらは「見事なながめとすぐれた考えである」という意味。
 いずれも、第三代京都府知事 北垣国道氏が揮毫されたものです。

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 インクラインにあがってみると、新緑に囲まれた無人の風景を見ることができました。
 人出が少なくなっているとはいえ、桜の季節と比べると、まるで自分ひとりだけの世界になったような気分です。

 さらに足を延ばして、南禅寺の奥にある「南禅寺水路閣」へと向かいます。
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 途中、南禅寺の三門や法堂の横を通りますが、こちらもほとんど人影がありません。
 それもそのはず、南禅寺は現在拝観を休止されていて、境内にだけ自由に立ち入ることができます。

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 新緑の季節ということもあり、境内の青もみじが目にも鮮やかに映ります。
 風に木々がそよぐ風景をひとりじめできるのは、本当に贅沢ですね。

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 「南禅寺水路閣」へ到着です。
 水路閣は、京都府知事 北恒国道氏の発意で明治18年(1885年)に起工され、明治23年(1890年)に竣工した疎水事業の一環として施工された水路橋です。
 西欧技術が導入されて間もない当時、日本人の手のみで設計・施工されたもので、土木技術史上極めて貴重なものだとか。

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 延長93.17メートル、幅4.06メートル、水路幅2.42メートルの煉瓦造りの水路閣は、アーチ構造の優れたデザインで、京都観光には外せない景観のひとつとなっています。

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 さすがは年代物ですね。補修なども行われているようですが、それでもあちこちに水が染み出たようなあとや、隙間から草が生えている部分もありました。
 2008年には橋台の煉瓦部分の亀裂が発見され、緊急防護工事も行われたようです。

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 定番の角度から写真を1枚、こちらもほとんど人の姿はなく、奇跡的な1枚を撮影することができました。
 サスペンスドラマでもおなじみの場所なので、「あのフレーズ」が聞こえてきそうです。

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 帰りは南禅寺の境内の中を通ることにしました。
 法堂の前の香炉に線香は灯されておらず、なんとも淋しさを感じてしまいます。

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 同じ場所から、今度は三門を振り返って1枚。
 参道は無人でしたが、三門の手前の石段に座っている人を発見しました。曇り空ではありましたが、雨は降っていなかったのでこれだけ人が少ないとひなたぼっこにはぴったり。

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 人が多すぎるのもどうかとは思いますが、今年の秋、紅葉の頃には少しでも人のにぎわいが戻っていることを祈ります。


 基本データ
 名称:蹴上インクライン
 住所:京都市左京区粟田口山下町~南禅寺草川町
 時間:24時間開放

 基本データ
 名称:南禅寺水路閣
 住所:京都府京都市左京区南禅寺福地町
 時間:24時間開放

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posted by ウィロー at 11:00 Comment(2)観光・街歩き日記   

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この記事へのコメント

  • モノノフ

    大学生の頃によくお弁当を持って行ってここで食べましたよ、他にもお東さんの大谷さんとこの庭の渉成園とかも良く行きましたが今では食べ物の持ち込みは禁止です。
    2020年05月20日 13:12
  • ウィロー

    モノノフさん

    食べ物持ち込みOKは、おおらかな時代だったのでしょうね。
    今はさすがに難しいと思います。

    京都はそろそろ人通りが戻ってきました。そちらはいかがでしょうか?
    2020年05月24日 17:23