
ここから本列の第三列、舞人や近衛使代などの行列になります。


「舞人」は近衛府の五位の武官で、行列が上賀茂神社、下鴨神社両社に到着した際に行われる「社頭の儀」において、神をたたえる舞楽「東游(あずまあそび)」という舞を奉納します。
歌舞に堪能な人が、この日の舞人を勤めるそうです。
「東游」は、12日に下鴨神社で行われる葵祭の前儀「御蔭祭(みかげまつり)」においても舞われるとか。

現在、勅使は路頭の儀には加わらず、こちらの「近衛使代(このえつかいだい)」が行列中最高位となります。天皇の御使いで、現在は宮内庁の掌典が務められているそうです。
殿上人級の武官であることから姿も立派で、右腰には束帯の時につける銀製の装飾「魚袋(ぎょたい)」をつけられています。

本列はもうしばらく続きます。

舎人にひかれた「牽馬(ひきうま)」がやってきました。
勅使の替え馬で、帰路はこちらの馬に乗り換えるそうです。

大きな傘の上に紺色の布をはり、牡丹など季節の造花を飾りつけた「風流傘(ふりゅうがさ)」です。
造花とはいえど、華やかな色合いの花を飾った傘は目をひきます。何より、行列の中で一番楽しそうな表情で歩いていらっしゃるのが印象的でした。
重さはいったいどのくらいなのでしょうか。行列の装いとして、取物舎人4人でかざしていくそうですが、重さによっては大変そうです。

「陪従(べいじゅう)」は雅楽を奏する武官です。葵祭の日には、賀茂両社の社頭で歌をうたい、楽器を奏する役を勤めます。
騎馬に跨った7人が、楽人装束で行列に加わっています。

高官の警備にあたる「随身(ずいじん)」です。

本列の最後尾が見えてきました。


先ほどとは造花が異なる「風流傘」は、本列の結びとなります。
鮮やかな黄色の造花が緑の木々によく映えていて、初夏らしい雰囲気をかもしだしていました。
次回は「路頭の儀(行列)」の紹介の最後、斎王代を中心とした女人の行列「斎王代列」を紹介します。
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