新潟県糸魚川市の一つの名物はフォッサマグナ。地質学的な大きな溝のことで、日本を縦断する大地溝帯です。
名前の由来になった糸魚川(姫川)は、古来から天然の翡翠の産地として有名。ちなみに翡翠の産地である河沿いから翡翠を採取することは禁止されていますが、姫川河口の海岸にある砂石の中から翡翠を探すのはOKです。
そんな翡翠から名付けられたこちら「ひすいの湯」さんは、糸魚川ICからほど近い場所にある入浴施設。
フォッサマグナのほぼ直上に位置する温泉で、「ホテル国富 アネックス」さんに隣接して建つ建物になります。
ひすいの湯さんの外観。
入浴料金は大人1,000円と、少々お高めです。
それとこちら、営業時間は10~22時ですが休憩(簡易宿泊)としてなら朝まで過ごせます。
お値段は情報によると、+2,000円ほど。途上で一風呂一眠りというのも、気ままな旅なら面白いかもしれません。
玄関をくぐると正面には、巨大なヒスイの原石が置いてありました。
男湯入り口。もうこのあたりから、油臭が漂ってきます。
そう、こちらは新潟近辺に点在する、いわゆる「アブラ臭」の温泉。しかもフォッサマグナの地熱のためか、源泉温度は97度というほぼ熱湯で沸いてでているお湯が特徴の温泉です。
脱衣場のアメニティはごく標準的でした。
このあたり、ホテル隣接ですし入浴料金も安くはないので、もう少しがんばってもらいたいと思います。
温泉のデータ
源泉名:糸魚川温泉 姫栄の湯 2号井
泉質:ナトリウム・カルシウムー塩化物泉
源泉温度:97℃
pH:7.6
成分総計:17.16g/L
お湯の印象:笹濁りのお湯に褐色の湯の花、石油臭、強い塩味と苦味、良く暖まるお湯
お湯の使い方
加温:有り
循環:有り(一部掛け流し併用)
消毒:有り(塩素臭は感知せず)
ひすいの湯さんの浴室は内湯と露天。
内湯はコの字型の配置で、写真の手前から寝湯、泡風呂、主浴槽、そして角には水風呂とサウナがありました。
もちろん浴室内はアブラ臭で満ちていて、好きな人にはたまりません。
お湯は笹濁りで褐色の湯の花が浮かんでいました。
循環消毒はしているようですが、もちろんアブラ臭で感知せず。ただなめてみると思ったよりも薄い味だったので、けっこうな割合で加水しているかもしれません。
お湯の温度は主浴槽が適温、泡風呂や寝湯は少し低めでした。
水風呂と比べると、温泉の色がよく分かると思います。
洗い場のアメニティはごく普通。これも入浴料を考えればもう少し豪華でもいいと思うのですが、この塩気と成分ですと配管の痛みが厳しくなりそうなので、メンテナンスコストがかさむのかもしれません。
水中写真・・・は、さすがに無理でした。良い濁り具合です。
露天は岩風呂で、もちろんこちらも温泉。
お邪魔したのが冬ということもあるのでしょうか、内湯よりも湯温は低く、また加水も少ないように感じました。
ぬるいお湯と相まって、ここでの長風呂はなかなかに極楽でした(ただし、お湯はかなり濃いので湯あたり注意)
湯口のお湯は、かなり熱めでした。このあたりは季節によっても変わるかもしれません。
さすがに熱湯をそのまま流すことはないと思いますが、温泉の使用位置温度でさえ55度あるので注意が必要だと思います。
河沿いに建っている温泉施設なので、正面は姫川の対岸の山。なかなかの開放感でした。
簡易宿泊も兼ねている施設なので、全体的に広々。湯上がりスペースも余裕をもって設けられています。
フォッサマグナから湧き出すこちらのお湯は個性的で、アブラ臭が大丈夫な人ならぜひ入っていただきたい一風呂です。
基本データ 名称:ひすいの湯 住所:新潟県糸魚川市大野298-1 営業時間:午前10時~午後10時 (日帰り入浴の営業時間) 入浴料:大人1,000円 子供500円 休業日:無休? 電話:025-553-2222 |

この記事へのコメント
モノノフ
93℃とはほとんど熱湯じゃないですか、水で薄めず湯畑で冷ますと言う方法は取らないのですねぇ。
和歌山県の湯峰温泉の薬湯は、あらかじめ冷ましておいた源泉で湯温を下げていますから、泉質は濃いままのを楽しめます♪
ウィロー
アブラ臭の聖地としては、新潟の「新津温泉」がありますね。もしくは「西方の湯」というキワモノもあります。
加水により温度を下げる理由は、温泉自体がかなり濃いこともあるのかもしれません。有馬の無加水湯に浸かったことがありますが、わずか5分でダウン状態でした。