鳥取県と中国河北省の友好のシンボルとして建設され、敷地内には皇家園林(皇帝所有の庭園)方式の中国庭園がそのまま再現されています。
訪れた日は残念ながら荒天明けの曇り、写真は全体的に暗めになっていますが、ご了承ください。

少しわかりづらいですが、燕趙園には第一駐車場から第三駐車場まであり、今回は道の駅「燕趙園」の真横にある第一駐車場に車を停めました。

第一駐車場から燕趙園へと向かうには、こちらの「金山嶺橋」という橋を渡ります。
手前の壁(影壁)の奥にはエレベーターが設置されているので、ベビーカーなどでも大丈夫。

金山嶺橋の上から見た東郷池です。池の対岸にある建物辺りが、場所的にはわい温泉付近になると思います。
石造りの欄干には中国らしい龍の姿などが刻まれており、期待が高まります。


金山嶺橋を渡りきると広くひらけた広場にでました。
中央付近にある瑠璃瓦を葺いた門が、「燕趙園」の出入口にあたる第1景「燕趙門(えんちょうもん)」です。
チケットはこちらの門にあるチケットブースで販売されています。


燕趙門の前には、一対のシーサーが門を守るように座していました。
上の写真、玉を踏んでいるシーサーが雄で、下の写真、子シーサーを踏んでいるのが雌のシーサーです。

入口でチケットを渡して中に入ると、目の前にあるのが第2景「影壁(えいへき)」です。
影壁とは中国建築の様式のひとつで、目隠しとしての役割や魔除けとしての役割があるそうです。

壁の後ろは何やら建物のようなものが彫られていました。「老龍頭」と刻まれています。
「老龍頭」は万里の長城の一部を構成する要塞「山海関」の一部で、2009年までは万里の長城の東端にあたるとされていました。城壁が海岸から突き出た景観が見事な場所です。

影壁の奥にあるのが第3景「華夏堂(かかどう)」、燕趙園の中心となる建物です。

入口の左右には、緑と黄色を使った陶器のシーサーが飾られていました。


華夏堂の中には、五穀豊穣を祈る雨乞い神事「龍踊(じゃおどり)」に使われる龍や、見事な「九龍壁」がありました。
「九龍壁」は富と権力の象徴として、中国の宮廷の出入口に作られたものだとか。通常、大理石に彫刻することが多いそうですが、こちらは高価な「紅木」に彫られています。

さらには銅鑼もありました。こちらの銅鑼は誰でも鳴らすことができます。
中国では大きな音を立てることで邪気をはらい、天上の神さまに自分の存在をアピールして恵みを賜りたいという願いがこめられているそうです。
思いっきり鳴らしていいそうなので、力いっぱい叩いてみるのもいいですね。

燕趙門から入って右手にあるのが、第5景「東配殿」です。


東配殿の中には、始皇帝をはじめとした中国歴代皇帝の肖像画や、古代中国四大美女のタペストリーがありました。
他にも、燕趙園が作られた経緯や作られる過程、そして見どころなどのパネル展示もあります。なかなか興味深いものがありました。



ちなみに、燕趙園のいたるところで見ることができる彩画は、すべて中国人彩画師の手により描かれているそうです。
最後に、次回から紹介する燕趙園の全景を紹介します。
ぜひ大きな画像でご覧ください。

第3景「華夏堂」を通り抜けた先にある風景、池は第15景「天湖」です。
基本データ 名称:燕趙園 住所:鳥取県東伯郡湯梨浜町引地565-1 営業時間: 午前9時~午後5時(最終入園午後4時半) 休園日:1月・2月の第4火曜日 (祝日の場合は翌日) 入場料:大人500円/小中学生200円 電話:0858-32-2180 |
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