氣比神宮(福井県) ②松尾芭蕉「おくのほそ道」の風景地

 「氣比神宮」の紹介2回目は、境内にある石碑や天然記念物、前回紹介しなかった摂社、末社をご紹介します。

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 大鳥居から参道を抜け、手水舎を通り過ぎてから本殿とは反対の方向に視線を向けると、こちらの像が目に入ります。
 江戸時代の俳人「松尾芭蕉」の像です。
 なんでも、有名な「おくのほそ道」の旅の終わり、仲秋の名月を楽しみに敦賀を訪れた芭蕉が、宿の主人に「北陸の天気は変わりやすい。明日はわからないから、今夜のうちに参った方がよい」と言われ、夜に氣比神宮を訪れて月見を堪能したとか。
 翌日は案の定雨となり、「名月や北国日和定なき」という句を残したと言われています。

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 「月清し遊行のもてる砂の上」
 松尾芭蕉の像の下に刻まれている句です。
 浄土教の一宗派である時宗2代目遊行上人が、自ら海岸から砂を運び、水溜りを埋め立てて参道を整備したという故事に感銘を受けた芭蕉が残した句です。
 これらのことから、氣比神宮境内地のほとんどが、2016年に「おくのほそ道の風景地」に指定されています。

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 句碑からさらに奥に視線を移すと、敦賀市指定の天然記念物「ユーカリ」が大きな枝を伸ばしていました。
 オーストラリア原産の常緑樹で、古くから武運長久の祈願が絶えないと言われているそうです。
 北陸は寒冷の地であり、この場所で育つのは珍しいとか。

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 さらに奥には「絵馬堂」があります。

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 絵馬堂の奥に広がっているのが「神水苑」、滝からは清らかな水が流れ落ちていて、涼しげな雰囲気です。
 境内案内には「亀の池」ともあったので、ひょっとして亀がいるのかと探してみたら。

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 やっぱりいました、亀。
 滝の前にある岩の上で、首と手足をぐっと伸ばして甲羅干し中です。

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 さらに奥へと進むと、木々が覆い繁った中に、石造りの鳥居がいくつか並んでいました。

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 向かって右の鳥居の奥には、摂社「角鹿神社(つぬがじんじゃ)」があります。
 御祭神は「都怒我阿羅斯等命(つぬがあらしとのみこと)」、もともとは東門口が氣比神宮の表参道であったため、氣比神宮本社の門神であったと言われています。

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 右からふたつめの鳥居、目力の強い狛犬を横に見ながら奥へ進みます。

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 右側が末社「兒宮(このみや)」、御祭神は「伊弉冊尊(いざなみのみこと)」です。子宝や安産の神とされ、現在は小児の守神として信仰されているとか。
 左側は末社「大神下前神社」で御祭神は「大己貴命(おおなむちのみこと)」、特に海運業者の信仰があついそうです。

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 さらに、駐車場の奥に目を引く場所がありました。「氣比宮古殿地」と呼ばれる場所です。
 鳥居の奥に見える、木々がこんもりと繁った場所は「土公(どこう)」と呼ばれ、氣比大神降臨の地であり、氣比神宮鎮座にかかる聖地とされています。古来より「触るべからず 畏み尊ぶべし」として言い伝えられているとか。
 戦後、学校用地の一部として譲渡せざるをえなかったそうですが、土公と参道だけはそのままの形で残すことができたとのこと。
 日本人独特の感覚かもしれませんが、思わず「無事に残されて良かった」と思いました。

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 木々に囲まれた広大な境内を持つ北陸道総鎮守「氣比神宮」は、戦火のためか京都の寺社仏閣ほど古い建造物があるわけではありません。
 それでも、きちんと整えられた境内や、歴史や由緒を感じることができる雰囲気は良いものです。
 越前國一之宮にあたる「氣比神宮」、近くに旅にでることがあれば、ぜひ立ち寄ってほしい場所だと思います。


 基本データ
 名称:北陸道総鎮守 氣比神宮
 住所:福井県敦賀市曙町11-68
 開門・閉門時間:午前6時~午後5時
 祈願受付時間:午前9時~午後4時
 境内拝観料:無料
 電話:0770-22-0794

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posted by ウィロー at 11:00 Comment(0)寺社・仏閣日記    

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