奈良公園散歩 ①鹿の群れをかきわけてたどりつく東大寺

 少し前になりますが、久しぶりに奈良へと足を向けてみました。
 今回は、大仏殿前交差点から東大寺、二月堂、若草山、春日大社、浮見堂と、中には入らずにひたすら散歩というコースです。

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 奈良県庁の前の道路を東へ進むと、氷室神社を過ぎた先で、大仏殿前交差点に到着します。
 その前から鹿の姿はちらほら見えていたのですが、道路から公園に入ったとたんにこの状態。見渡す限り鹿の群れ。

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 中には、写真のように角を切られた鹿もいました。
 なんでも、「鹿の角きり」は危険防止と樹木保護のため、江戸時代から続く伝統行事だとか。
 雄鹿の角は毎年はえかわり秋頃に角が完成するため、今は毎年10月に行われているようです(19年は10月12日~14日)。

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 鹿と言えば「鹿せんべい」、持っているのがわかると、すぐに鹿に囲まれました。むしろ購入している時から寄ってきます。

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 最近、奈良公園の鹿に襲われて怪我をしたというニュースがよく報道されていますが、きちんとルールを守れば、鹿はなんとなく理解しているようです。
 写真は「もうないよ」とてのひらを広げて鹿にみせているところ、鹿はあっさりと周りに散っていきました。
 奈良で鹿にせんべいをあげたいという場合は、事前にルールを確認しておくことをお勧めします。

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 「東大寺 南大門」に至る参道は、かなりの人ごみでした。
 人にまぎれこんで、ちゃっかりと鹿もあちこちにいます。

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 国宝「東大寺 南大門」です。
 創建当初のものは平安時代の台風で倒壊したため、現在の南大門は、鎌倉時代に重源上人によって再建されたものです。
 再建されたものだとはいえ、かなりの年月を経た迫力には違いがありません。
 門の上部に掲げられている扁額には、「大華厳寺」と記されています。こちらは古い記録で「このような扁額があった」と伝えられていため、2006年の「重源上人八百年御遠忌法要」に合わせて新調されたものだということです。
 屋根裏まで達する大円柱は18本は、高さが21メートルにもなります。門の高さは25.46メートル、日本最大の三門になるとか。

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 門の内側には、国宝「木造金剛力士立像」が向かい合って安置されています。
 写真は、門に向かって左側に安置されている阿形像です(吽形像は光の加減で撮影失敗してました)。
 なんでも、南大門の仁王像の配置は、一般的なものとは左右逆になっているそうです。

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 南大門からまっすぐに進むと、大仏殿の手前右手に池が広がっています。「鏡池」です。
 鏡池の名前は、池に浮かぶ島が手鏡のような形をしていることに由来するとか。
 島に見える鳥居は「厳島神社」、弁財天が祀られています。
 今回は大仏殿正面の位置から池を撮影しましたが、ベスト撮影スポットは、池をはさむように大仏殿と向かい合う場所なのだということ。大仏殿とし白壁に朱色が映える中門と回廊が、鏡池に映りこむ美しい姿をみることができるそうです。

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 重要文化財「中門」です。
 この奥に、東大寺のご本尊である盧舎那仏坐像を祀る「東大寺 金堂(大仏殿)」があります。

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 国宝「東大寺 金堂(大仏殿)」です。
 毎年、大晦日から元旦にかけて、正面唐破風下の観相窓が開かれて、大仏さまのお顔を外から拝観することができます。
 大仏殿の正面の幅は57.5メートル、奥行き50.5メートル、棟までの高さは49.1メートルあり、写る人の大きさからも、その巨大さが実感できます。
 それでも現在の大仏殿は、創建当時よりも幅が約2/3と小さくなっているそうです。
 実は、大仏殿は二度戦火で消失しています。
 一度目は1181年、平氏軍が東大寺・興福寺など、平家に反抗的な態度をとる奈良の寺院を焼き討ちした「南都焼討」の時。
 このことは、平家物語でも「煙は中天に満ち満ちて焔は虚空に隙もなく目の当たり見奉る者は更に眼を当てず遥かに伝へ聞く人は肝魂を失へり」と記されるほどの大規模な延焼だったそうです。
 二度目は1567年、世に言う「東大寺大仏殿の戦い」で、松永久秀が東大寺を夜襲した際に焼失しました。
 ただし、久秀が火をつけたかどうかは定かではないようで、久秀で東大寺ごと敵軍を焼き殺そうとしたとか、夜襲ゆえやむをえずの失火だったとか、敵方の兵が放火したとか・・・今も議論は続けられているとか。

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 中門を正面に見ながら右の方へ進むと、「手向山(たむけやま)八幡宮」の鳥居が見えてきます。
 百人一首の中の一首「このたびは ぬさもとりあへず たむけやま もみぢのにしき かみのまにまに」は、宇多上皇の宮滝(奈良吉野)御幸の時に菅原道真が詠んだ歌です。
 歌の中の「たむけやま」は、手向山八幡宮がある手向山のことではないかとも言われています。

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 手向山八幡宮の参道です。
 写真には写っていませんが、この辺りにも鹿が数匹のんびりと過ごしていました。鹿せんべいをさしだすとおそるおそる寄ってきて、東大寺前の鹿たちとは大違いです。
 場所によって気性が違うとも思えませんが、自分のペースでえさを与えたい時にお勧めの場所かもしれません。
 この参道をまっすぐと進むと手向山八幡宮へと到着しますが、途中で左手の道にそれれば「東大寺 鐘楼」「東大寺 二月堂」「東大寺 法華堂(三月堂)」があります。
 これらは次回紹介するとして、今回は手向山八幡宮を紹介して終わりたいと思います。

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 参道の突き当たりにある、手向山八幡宮の楼門です。

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 手向山八幡宮は、聖武天皇が大仏を造営された時、現在の大分 宇佐八幡宮より東大寺の守護神として勧請されたのが始まりだといわれています。
 創建当初は平城京の南に鎮座し、後に鏡池付近に移座した後、先に紹介した南都焼討で一度焼失したそうです。その後、鎌倉時代に入ってから北条時頼によって現在の地に再建されました。

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 拝殿です。
 毎年2月3日には、穀物への感謝を捧げ五穀豊穣を祈願する祭り「御田植祭」が行われています。
 ちょうど節分の日にもあたるため、福豆まきも行われるそうです。

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 手水舎です。狛犬が手水舎にいるのも珍しい気がします。

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 こちらは「東大寺 法華堂(三月堂)」方面からの入口です。

 次回は、有名な「二月堂」や「日本三大名鐘」のひとつに数えられる梵鐘を紹介します。


 基本データ
 名称:華厳宗大本山 東大寺
 住所:奈良県奈良市雑司町406-1
 電話:0742-22-5511
 拝観時間(大仏殿・法華堂(三月堂)・戒壇堂):
 (4月~10月)午前7時半~午後5時半
 (11月~3月)午前8時~午後5時
 開館時間(東大寺ミュージアム):
 (4月~10月)午前9時半~午後5時半(午後5時受付終了)
 (11月~3月)午前9時半~午後5時(午後4時半受付終了)
 拝観料(大仏殿・法華堂・戒壇堂・東大寺ミュージアム):
 (それぞれ)大人・中高生600円/小学生300円
 (大仏殿・東大寺ミュージアムセット)
       中学生以上1,000円/小学生400円

 基本データ
 名称:手向山八幡宮
 住所:奈良県奈良市雑司町434
 電話:0742-23-4404

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posted by ウィロー at 15:00 Comment(0)観光・街歩き日記   

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