日本三大温泉にして日本三古泉、枕草子に謳われた三泉でもある有名な有馬温泉において、歴史の長い宿の一つです。「坊」という名前は、かつて仁西上人が十二神将に因んで建てられた十二坊舎の名前の事で、その名前を継いでいるのは歴史のある証拠。
なお仁西上人というのは、11世紀に大水害により壊滅的な被害を受けた有馬温泉を、それから約100年後に再興された人物とのことです。

場所は有馬温泉の中心部、金の湯から湯本坂を上がったところにあります。
駐車場は宿の向かいにありますが、湯本坂を上がっていくのは歩行者が多く危険なため、湯本坂の上から下りるコースをお勧めします。
それと、紹介しておいて申し訳ありませんが、現在こちらの立ち寄り湯は天神泉源のケーシング管取替工事に伴いお休みしています。時期は5月下旬~7月15日くらいとのことですが、工期の変更はあり得ますので電話確認が無難だと思います。
また、そもそも立ち寄り湯も15~18時な上、客が多いと順番待ちになるとのこと。私が行った時には運良く入れましたが、確実を期するなら泊まりがベターです。(有馬の割には、それほど高いお宿ではないです)

温泉のデータ
源泉名:天神泉源
泉質:含鉄・ナトリウム-塩化物強食塩泉
源泉温度:98.2℃
pH:5.9
成分総計:1リットルあたり62.1g
お湯の印象:金色~赤黒色の濁り湯、鉄臭、若干キシむ浴感
お湯の使い方(推測を含む)
加温:無し
循環:無し
消毒:無し
こちらの宿では、有馬の中でも数少ない掛け流しの有馬温泉を味わう事ができます。
それも、宿の裏手にある天神泉源から引湯距離10mでお湯を引いてきていますので、その鮮度も抜群。
一方で、鮮度が高すぎるためにお湯が半端無く熱いという問題もあるのですが、温泉好きとしては有馬の名湯を掛け流しで味わえる代金のうち、とでも思っておきます。



源泉温度90℃を超える天神泉源が引湯距離10m、竹筒に穴を空けた程度の冷却器で注がれていますので、源泉を触る際にはご注意下さい。湯口は体感で60℃超えていました。
透明度ほぼゼロの超濃厚な有馬金泉。数分入れば汗が引かなくなるほどのガツン湯です。
有馬の金泉を語るなら、ここの温泉は必修科目。ちょっと熱すぎるのは問題ですが、一度は体験する価値のあるお湯だと思います。
基本データ 名称:湯元 榊原館(日帰り温泉「湯の庄」) 住所:兵庫県神戸市北区有馬町1175 営業時間:午後3時~午後6時 入浴料:1,000円 休業日:不定休、電話連絡推奨 電話:078-904-0531 |
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